点と色

 

様々な色がつぶつぶと置かれています。これは何でしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

点描画です。

ポール・シニャック『サン=トロペの港』

 

国立西洋美術館( https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html )へ訪れた際の常設展で撮影しました。

美術館は基本「撮影禁止」と思っていた私にとって、

撮影 OKなのが不思議な気がしましたが。

 

点描画といえばスーラとシニャック、と中学校の美術の授業で習った記憶のある方も

いるのではないかなー、、と思いますが。

 

「わ、これ全部点々で描いてるの?すごい!」と当時思った記憶があります笑。

 

 

 

 

 

今回初めて近くで観ました。

この点の置き方そのものが精巧で緻密で長時間見ていられる、、、。

 

 

さて、

この点で描く効果、、なのですが、

「絵画の色彩をなるべく自然の色彩に近付けたい」ということから、

この点描画に至ったそうです。

(非常〜にザックリと述べています。。)

 

絵具は色を混ぜれば混ぜるほど、その性質上どうしても色が暗く濁ってしまいます。

そこで、絵具をパレット上で混ぜる事をやめ、画面上に点々と置くことによって

人間の目で見た時に混色されて見える、という方法を用いたのです。

 

そうすることで、鮮やかな色彩をみせることに成功しました。

 

 

実はこの効果を応用しているものが、

女性ではお馴染みのお化粧品(ファンデーション)に使われているということ。

テレビ等でもとりあげられたそうなので、ご存知の方も多いかもしれませんが、

”点描ファンデーション”で検索するとすぐにわかります。

 

1色を綺麗に塗れたとしてもノペーッとして立体感が出にくいですよね。

点描というのは納得です。

(お化粧されない方には伝わりにくくなってしまったかもしれませんが。。。)

 

まさかシニャックも後世でお化粧に活用されるとは思っていなかったかな、と。

 

 

以上、本日は個人的に好きな

点描の世界についてお伝えしました!