ROYAL CROWN DERBYのテーブルコーディネート
2018年2月4日(日)〜2月12日(月)、
『テーブルウェアフェスティバル2018』が東京ドームで開催されました。
毎年約28万人が集う、国内最大級の”器の祭典”。英国スタイルや日本の器の特集等がありましたが、
「住」に関わる仕事をしていると色”空間”が気になる、ということで。
第26回テーブルウェア大賞のテーブルウェアコーディネート部門で受賞をされた作品から
「魅せるダイニングカラー」を見ていきたいと思います。
こちらが、テーブルウェアコーディネート部門で「大賞・経済産業大臣賞」を受賞した作品『初端午を迎えて』です。
直線ラインの中に壁のアクセントやテーブルクロスの曲線柄が入り、バランスを感じます。
また、ブラックを入れて全体を引き締めている所にもキリッとした男性らしさがあります。
講評では、ナフキンと菖蒲の葉のあしらいを評価されていましたが、
この、ナフキンと菖蒲の葉は色相環(色のグラデーションを円にしたもの)の反対側に位置する「反対色相」
になっています。
また、テーブルクロスのイエローと菖蒲の花も「反対色相」。また、下に敷かれたパープルのテーブルクロスとは
反対色相からひとつずれた「対照色相」となっています。
こうした、色相環の反対・離れた位置関係にある色を組み合わせると、
メリハリのある雰囲気、お互いの色を際立たせ魅力ある雰囲気をつくることができます。
他にも、受賞した作品を見ていきたいと思います。
『波音に思いを寄せて』
モノトーンや淡い色彩で落ち着いた印象。
ですが、キャンドルとワインクーラーの色は淡いミントグリーンとクリームイエローで、
「対照色相」に近いものになっています。
『ハッピーハロウィン 〜ようこそ大人のハロウィンパーティーに〜』
黒×白のボーダーがピリッとした空間にさせていますね。
また、壁面のアートとグリーン、テーブルクロスの色は「対照色相」です。
『八十八夜のお恋茶会』
ペールグリーンの壁にブラックのテーブルや器や棚で全体を引き締めた大人の空間。
グリーンとお花のマゼンタは「対照色相」です。
『祝。傘寿やっと迎えたお正月』
こちらは壁面のオブジェもとても素晴らしいですね。
その緑と器の朱赤が「対照色相」となります。
このように、改めて受賞された作品を見てみたところ、
落ち着いた空間の中に「対照色相」のアクセントを入れていれている作品が選ばれていました。
私自身もここまで「反対色相」や「対照色相」を使った作品が選ばれているとは思いませんでしたが、
お互いの色を際立たせ、魅力ある雰囲気をつくることができる、という点で
審査される方を大いに惹きつけたのだと思うと納得です。
例えば、モデルハウス等で
テーブルコーディネートをする際も
ダイニングの壁のカラーとダイニングテーブルに置くお花の色を「反対・対照色相」にすることで
魅力的な空間づくりをすることができます。
こういった色を入れる時のポイントは
・ビビッド(目立つ・派手な)色を入れる場合には分量を少なくする事
・色数はしぼり、きちんと少量のビビッド色を目立たせる事
です。
もちろん、ダイニングだけでなく、リビングや他の各部屋を魅力的にするのにも
上記のテクニックは使えます。
ぜひご参考になさってみてください。